Ψυχή-黎明 01
第一幕:来訪者
LEP ライフ・エレメンタル・パーティクル
01『星々と命(ライフ)』 銀河と存在の輪郭
宇宙の奥深く、数えきれないほどの星々が、瞬きゆるやかに弧を描く。それぞれの恒星は引力に導かれ、銀河という巨大な舞台で静かに、しかし絶え間なくその軌道を巡っていた。
遠く、ひときわ輝く恒星のそばを彗星がかすめ、その尾が漆黒の空間に銀色の線を引く。また別の宙域では、赤く膨らむ老いた恒星が、その灼熱の一生を終えようとしている。かつての伴星だった小さな惑星は、主星の最期に巻き込まれるように、共に闇へと消えゆく運命を受け入れようとしていた。
その広大な銀河の中心星系から、星々がひしめく銀河の腕の付け根にある星系へと、航路を切り拓く一筋の光があった。それは、生命の根源たるLEP(ライフエレメントパーティクル)を運ぶ、宇宙探査船O.UNI-Xの姿。星々の営みの一部として、彼らはまた新たな命の物語を紡ぎ出すべく、静かに航路を進めてゆく。
宇宙探査船O.UNI-Xは、時間の流れから取り残されたかのように銀河の深淵を漂い続けてきた。出港から数万年。その船体は宇宙の塵をまとい、もはや一つの星と見間違うほどだ。乗員たちには寿命という概念はなく、彼らにとってこの果てしない航行は、ただ定められた「道」でしかない。
目的地の遥か彼方には、生まれたばかりの太陽系が輝いていた。しかしその星々もまた、数十万年という途方もない時間の胎動を経て、ようやく成熟の光を放とうとしている。
O.UNI-Xの任務は、この若い星系へ「ライフ(LEP)」――生命の源を運ぶこと。それは、かつて禁忌とされた行為の果てに、彼らに課された最後の贖罪にも似た仕事だった。
Ψυχή-黎明